色んな性癖の、男性のひとり用台本です。

男性用・大人のひとり声劇集

　お。今、帰りか？　偶然だな。俺も、今帰るとこ。駅まで一緒に帰ろっか。

　懐かしいな、この感じ。中学の頃、好きな女子と一緒に帰りたくて、タイミング合わせてた。

　え？　しない？　するだろ普通、ガキは。自分だけ優等生ぶんなよ……ズルい。

　おいおい、「可愛い」って何だよ。百八十二センチありますけど～。身長差二十センチ以上ありますけど～。

　……ったく。可愛いのは、お前だよ(小声)

　ん、いや、何でもない。え？　今？　今は待ち伏せなんかしねーよ。す～ぐ、セクハラだのストーカーだの言われて、告白しにくい世の中だよな。

　あ、こっち方面？　一緒だな。つーか、送っていこうか。なかなかに深夜だし。駅、何処か訊いても良い？　え、一駅？　同じだ。

　知らなかった。だったら、やっぱ送っていくよ。路地に、「不審者に注意」って看板あるだろ。

　はぁ？　あはは、俺に送られた方が危ないとか、意外と冗談きついのな(笑)　ん～、どっちが危ないかな？　送り狼になるかどうか、試してみる？

　ふふ、嘘だよ。俺……本当に好きなひとは、大切にしたいから。

　どうした？　降りるぞ。マジで送っていくから、案内して。

　しっかし……よく今まで会わなかったよな。灯台もと暗し、か。

　……何で、黙るんだよ。何か喋ってくれよ。心臓の音が聞こえちまうだろ。って、あ～。な、何でもない。

　え？　聞こえる？　ドキドキって？　嘘だろ。マジかよ。いや、これは下心じゃなくて、純粋な好意でだな……。

　な、何笑ってんだよ！　あ～！　ハメたな、お前！　聞こえるわけないよな！　ちっくしょう、何でだか悔しい！

　あ……マンション、ここ？　お茶でも、って……。男をこんな深夜に、部屋に入れたら危ないぞ。気を付けろ。

　え、何、手……？　っ！　胸、胸当たってるって。え、ドキドキ……？　……うん。ドキドキ、してるな。じゃあ……俺の左胸にも、手、当てて。どう？

　俺たち……両想い、なのかな。俺？　好きだよ(囁き)　な、何笑ってんだよ！　返事が「可愛い」っておかしいだろ！　おいこら、待て！

イチャイチャ【ドキドキで始まる、深夜の告白】

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